小作農地の相続について
小作農地(小作地)に相続が発生した場合に高額な相続税が発生する可能性があります。 農地は物納も難しく小作権者(小作人)の同意がなければ売却も困難です。 また固定資産も高く、小作料もわずかなケースが多く、不良資産化している可能性があり、早めの小作農地(小作地)の整理が必要となります。
1)地主のデメリット
- 相続税の負担が大きい
- 相続税の納税猶予がない
- 固定資産税負担が大きい
- 収入(地代)が少ない。
- 市街化区域の場合は固定資産が地代より高い場合が多い。
- 転用が難しい
2)小作権者のデメリット
- 相続税の納税猶予はあるが後継者の問題がある。
- 物納が不可能である。
- 転売や転用が自由にできない。
- 地主の相続が発生した場合に耕作権等の割合など立場が不安定である。
小作農地の整理方法
地主、耕作権者両者において相続時の小作農地の困難な状況を解消する方法は下記の通りです。
1)農地を小作権者に売却する方法
小作権者(小作人)が農地所有者から買い取る方法です。 小作権者には買取資金が必要であり、地主側には譲渡所得税がかかります。
2)小作権者に離作料を支払い農地の返還をしてもらう方法
農地所有者が離作料を支払って農地を返還してもらう方法ですが農地所有者側には離作料の支払資金が必要となります。 小作権者(小作人)には譲渡所得税がかかります。
3)農地所有者がと小作権者による共同売却による方法
農地所有者と小作権者が売却前に分割の割合を決めておき、共同で売却して換金する方法です。 この場合は両者に譲渡所得税がかかります。
4)農地所有者と小作権者との等価交換による方法
小一定の条件の下で農地所有者と小作権者の間で等価交換する方法です。 税務上無税ででき、また相続が発生する前に整理できれば納税対策に有効となります。
■農地相続サポートインデックス
ご相談頂く多くの方は複雑な相続手続きでお困りの方よりも兄弟や相続人とのご関係の調整に悩んでいらっしゃる方が多いのが現状です。
一人で悩まないでぜひ一度気軽にご相談下さい。 相続人の方々がお互いに満足する円満な相続をご依頼人の方と一緒に見つけ出して行きたいと思います。